ズバリ!解決策は?
けど、どうしてもカメラを動かして周りを見せたい場合がありますよね。
では、カメラを動かしたい場合はどうすれば?
まずはなぜ酔うのかを知る
理由は明確
これは、車酔いなどと同じ原理です。
車酔いは、外が見えない状況でほんを読むとかスマホを見ていると酔いますよね。
あれは、車が移動している時に体に受けている力と止まっている体との違いで脳が混乱して酔っているそうです。
酔いを防止するには外がよく見える席に座ればいいというのは納得できますね。
じゃあ、VRではどうすればいいか?
2.体も動かす
3.上手く編集する
「そっと動かす」とは具体的にどうすればいいのか?
・視点を動かさずに直線的にゆっくり等速で動かす
・移動はスタビライザーなど揺れを防ぐツールを使う
・急激な加速を避けて、加速時間も出来るだけ抑える
よくあるのが、カメラで左右に景色を見せながら前に進んでいくVRです。
一発で酔います。ドローンで高度を変えながら、色んなところに移動するのも最悪です。
VRではない映像の編集だと正面に見せたいものを常にフォーカスしますが、VRは上下左右360度見れる体験なので、体験者が首を動かして見たいものに視線を合わせるのが正しい使い方です。
これを無視すると、酔うだけではなく、没入感が損なわれ、何も伝わらないコンテンツになってしまいます。
この酔わずに動かす具体的な根拠として、PSVRの名作「ASTRO BOT」を開発した、 ソニー・インタラクティブエンタテインメント の吉田匠氏 の記事がわかりやすいので、ぜひご覧ください。
次に「体も動かす」は、映像が動くなら、体も動かせば酔いは防げるという、少々強引な方法です。
私はかなりVR酔いしやすい方ですが、車の後部座席でVRコンテンツをチェックした事があるのですが、意外に酔わなくてびっくりした経験があります。
具体的によくあるコンテンツとしては、ジェットコースターの映像を見ながら、動くイスに乗るというアトラクションです。
自分は、一昨年に展示会で体験した事がありますが、VRのジェットコースターがNGな私が全然酔わなかったです。これはアリだと思います。
しかし、筐体が100万円くらいするので、コストがかかります。
ブランコでVR?
そこで、面白い解決策としては、ブランコをDIYで作り、ブランコに乗りながら映像を見るという方法です。
実際、私たちの制作パートナーである三田さんが札幌市の地下歩行空間で美瑛町のドローンで撮影した風景を見せるコンテンツで使いました。
動くドローン映像でも、酔いがかなり低減されますよ。札幌で一番人通りが多い場所で展示しても受け入れられたので、案外現実的かと思います。
振動でも再現可能
また、私たちは北海道大学の先生と共同研究も行っていますが、実際に動かなくても、体に振動を与えるだけでも、映像とシンクロして動いているように脳を騙すことも可能だそうです。(現在アトラクションとなるコンテンツをとある施設に提案中です)
例えば、落ちる映像と一緒に足元に振動を与えれば、実際に落ちているように脳が感じたりするというものです。(エレベーターに乗った時のように胃がフワッと浮く感じがします)
最後に3の「編集で酔わないようにする」方法
動きと定点の映像やコンテンツを組み合わせる事で脳への負担を軽減したり、動かす前にどこからどこまで動くのかがストーリーとして伝わっていると、脳が酔い辛くなるというのがあります。
結論:酔いを防止する方法は?
・カメラを動かすなら最低限の動きに抑える
・現実の体も動く仕掛けをする
・コンテンツの編集を上手くやる
以上となります。
もし、ゲームなどのコンテンツ制作で、移動しなければいけない場合は、白井博士の記事が「トンネル技法」など研究論文などをもとに具体的に解説しているので、ぜひご覧ください。
ただし、論文をもとに施策をしても、結局は「酔うものは酔います」。
もし、酔わないコンテンツを確実に制作したいなら、ぜひ私たちにご相談頂ければと思います。
よろしくお願いします。